いきなりインパクトのあるタイトルですが、皆さんはどう思いますか?

すると、自分を対応してくれていたスタッフさんがその男性のもとへ行き、なにやら2~3分ほど話をしていたのですが……。
突然、
「じゃあ、いつできんの?こっちだって暇じゃないんだよ!」
「もうよそのやつにするぞ!」
という怒号が店内に響き渡りました。
話の内容から察するに、スマホに不具合が出て相談に来られたようでした。「せっかく来たのに話も聞いてもらえず、無駄足だった」と思ったのかもしれません。お気持ちはわかります。同じ“お客”として、気の毒に感じたのも事実です。
ただ、その場にいて思ったのは、このようなときこそ「双方の立場」への理解が必要なのでは?ということです。特に、次の2点は忘れてはいけないと感じました。
① 正規の手順を踏んでいる人が待っているということ
今回、自分たちは来店予約をしていました。
以前勤めていたサロンの役員の一人が「飛び込み客を断るとは何事だ!」と言っていたのを思い出しましたが、当時の自分には全く理解不可能でした。反対の立場ならどうでしょうか?
自分が予約しているのに、飛び込みのお客様を優先されて20〜30分待たされるとしたら…。不満を感じ、今後の利用を考え直すかもしれません。
予約はお互いの時間を尊重するためのルールです。
② 利用するサービスにはそのルールがあるということ
自分たちはその企業のサービスを他社よりも安価で利用し、対価としてお金を払っています。しかしその価格は、企業の努力によって成り立っているものです。低価格でサービスを維持するには、人員配置や業務効率に厳密な管理が必要になります。
今回のように予約制で最低限の人員体制をとっているからこそ、低価格でサービスの利用が可能なのであって、もし飛び込み客を常時受け入れられるようにするなら、その分の人件費が利用料に跳ね返ってきます。
また、その男性が「じゃあ今のお客(自分たち)が終わるまで待つよ」と言っても、自分たちの手続きが終わる頃にはもう閉店時間。そこから対応すれば、スタッフさんは残業です。その時間や残業代を誰が負担するのでしょうか?
今はネット予約や事前連絡が当たり前の時代になってきています。
避け続けていると、知らず知らずのうちに機会損失になってしまい、チャンスを逃すことに繋がってしまう恐れがあります。
私たちも“迎える側”の仕事をしているので、できる限り「利用する方」に寄り添いたいと思っています。それでも、サービスを守るためにはどうしても線引きが必要な場面もあるのが現状です。
今回は美容室とは関係のない話になってしまいましたが、
「お客様」としての立場と「迎える側」としての立場、
両方を知っている私たちだからこそ共有したい内容でした。
ほんの少しの「配慮」や「事前のひと手間」が、
誰かの時間や気持ちを救うかもしれません。
いたずらに他人の時間を奪わないように気を付けたいものですね。
おわり。